一日の疲れを癒すバスタイム。新築やリフォームを考えている方にとって、浴室のプランニングは快適で充実したバスタイムに直結する、重要なポイントです。
一般的にはユニットバスが主流ですが、こだわりのある方には在来工法が選ばれています。このページでは、在来工法を前提として、バスタブ(浴槽)の種類や特徴、選び方まで幅広くご紹介します。浴槽の素材やサイズ、デザインなど、さまざまな視点から徹底分析し、自分にピッタリのバスタブ(浴槽)選びにつながるようサポートします。
1.バスタブ(浴槽)に使われる素材の種類と特徴
バスタブ(浴槽)にはさまざまな種類があり、素材、形状やサイズ、設置タイプによって分類されます。たとえば、素材にはアクリル・人工大理石・FRP(ガラス繊維強化プラスチック)・ホーローなどがあり、それぞれ肌触りや保温性が異なります。サイズや形状は、使用する人の体格や習慣、設置スペースに応じて選ばれ、省スペースやデザイン性を重視したバスタブ(浴槽)も多く登場しています。
1-1.バスタブ(浴槽)の素材別特徴
バスタブ(浴槽)は、さまざまな素材で作られており、それぞれ異なる特徴を持っています。はじめに軽量化された樹脂素材のアクリル製のバスタブ(浴槽)は、透明感のある光沢が魅力です。また衝撃に強く、耐久性に優れています。人工大理石は、天然の大理石のような上質な風合いが魅力で、浴槽の素材として人気があります。人工大理石にはポリエステル系とアクリル系があり、ポリエステル系の人工大理石はマットな質感、アクリル系の人工大理石は光沢のある質感を楽しむことができます。FRP(ガラス繊維強化プラスチック)は、軽量化された樹脂素材で、手ごろな価格ながら肌触りがなめらかなのが特徴です。さまざまなカラーやデザインが展開されており、軽量なので施工がしやすく、広く普及しています。ただし、汚れがつきやすい面もあるので、お取り扱いには注意が必要です。そのほか、ステンレスや木、ホーローなどがあり、保温性についてはホーローに優位性があると言えるでしょう。これらの素材ごとに用途やお好みに応じて選ぶことが大切です。
1-2..和風と洋風のバスタブ(浴槽)の違い
洋風バスタブ
和風バスタブ
バスタブ(浴槽)は、入浴文化からみる分類として、和風と洋風に大別することができます。
和風のバスタブ(浴槽)は比較的コンパクトで深さがあるため、座って肩までお湯につかり温まることができます。一方洋風のバスタブ(浴槽)は広々として浅いため、体を横たえてリクライニングしながら入浴するするスタイルで、長時間の入浴に向いています。
2.バスタブ(浴槽)の選び方ガイド
バスタブ(浴槽)を選ぶ際には、サイズや価格、デザインといった多くのポイントを考慮する必要があります。まず、計画中のバスルームや浴室の広さに合うサイズを選ぶことが大切です。次に、予算に応じて価格を検討しましょう。最後に、毎日の使い勝手とデザインにも気を配り、長く愛用できるバスタブ(浴槽)を見つけることが重要です。
2-1.サイズの選び方と測り方
バスタブ(浴槽)のサイズを選ぶ際には、まずバスルームのスペースを正確に測ることから始めます。壁から壁までの距離、バスルームのドアの位置、そしてリフォームの場合は既存の配管の位置を確認し、バスタブ(浴槽)を設置するスペースを把握します。このようにして、適切なサイズを選べば、バスタブ(浴槽)を快適に設置できます。次に、バスタブ(浴槽)の深さや幅も考慮することが大切です。特に、家族全員が快適に入浴できるサイズを選ぶと、より満足度の高いバスタブとなります。もし、お子さまや高齢者がいる家庭であれば、浅めの洋風のバスタブ(浴槽)やステップ付きのバスタブ(浴槽)、グリップの付いたタイプも検討する価値があります。最後に、サイズは浴室のレイアウトとも関係するため、バスルーム全体の雰囲気やデザインにも気を配ってみましょう。
2-2.使い勝手とデザインで選ぶポイント
バスタブ(浴槽)の設置タイプやデザイン、使い勝手にも注意を払いましょう。まずバスタブ(浴槽)の設置タイプには、フリースタンディングタイプ・デッキタイプ(半埋め込みタイプ)・埋め込みタイプがあります。
フリースタンディングタイプは、床にバスタブ(浴槽)を据え置く方法で、バスタブ(浴槽)をオブジェのように設置し、ホテルライクな空間を実現できます。リフォームの際に、バスタブ(浴槽)の交換が簡単にできるのもメリットでしょう。
比較的一般的なデッキタイプ(半埋め込みタイプ)は、バスタブ(浴槽)の高さ1/3くらいを床に埋め込み、床面から30~40センチ程度を立ち上げて設置するタイプ。立ち上がり部分は、エプロンやタイルで仕上げます。フリースタンディングタイプと比較すると、バスタブ(浴槽)の立ち上がりが低いため、出入りがしやすく、バスルームが広く感じることなどがメリットでしょう。
埋め込みタイプは、バスタブ(浴槽)全体が床下に埋め込まれる設置方法で、床とバスタブ(浴槽)の高さが同じため、すっきりとした見た目となり、バスルームが開放的に感じられるのがメリットでしょう。
また、広さや深さは使い勝手に大きく影響します。広く大きいバスタブ(浴槽)だと、足が届かず、お湯の中で身体が安定しないことがあります。
バスタブ(浴槽)の底の滑り止めや、バスグリップなど、自分のライフスタイルや家族のニーズに合うデザインを見つけ、快適な入浴体験が得られるか確認しましょう。
©栃波周平
フリースタンディングタイプ
デッキタイプ(半埋め込みタイプ)
埋め込みタイプ
3.バスタブ(浴槽)のメンテナンス方法
毎日使うバスタブ(浴槽)だからこそ、適切なメンテナンスを心掛けましょう。
日々の入浴後の簡単な拭き掃除を行い、週に一度は全体的な掃除をしましょう。特に水あかや石けんカスがひどくなる前に取り除く習慣をつけることが大切です。定期的な点検を行うことで、故障やトラブルを未然に防ぐこともできます。
3-1.素材別の掃除のコツ
バスタブ(浴槽)の素材によって掃除の方法が異なります。例えばアクリル製のバスタブ(浴槽)は、傷がつきやすいので、柔らかいスポンジで水洗いし、汚れが気になる時は柔らかいスポンジと中性洗剤で洗浄したあとに、水でよく洗剤を洗い流しましょう。
人工大理石のバスタブ(浴槽)は、柔らかいスポンジで水洗いし、汚れが気になる時は柔らかいスポンジに適量に薄めた中性洗剤をつけてふき取ったあと、水拭き、または洗い流しましょう。
木製のバスタブはデリケートな素材であるため、特別な注意が必要です。
入浴後はすぐに湯を抜き、乾いた布でバスタブの内側を拭いて水分を取り除き、湿気がこもらないように、換気を十分に行ってください。
鋳物ホーロー製のバスタブは耐久性に優れていますが、表面のホーロー層を傷つけないように注意が必要です。傷がついてしまうと錆びやすいため、研磨剤や硬いブラシは使用しないようにしましょう。
素材に合った掃除方法を知っておくことで、バスタブ(浴槽)が傷むのを予防し、長く使用することができます。
3-2.長持ちさせるためのメンテナンス
バスタブ(浴槽)を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。まず、日々の入浴後にはシャワーで軽く流して簡単な拭き掃除をし、汚れが固まる前に取り去りましょう。週に一度は全体的な掃除が必要です。水あかやカビの発生を防ぐための専用クリーナーを用いましょう。また、換気を十分に行い、湿気を逃すことも重要です。さらに年に数回はバスタブ(浴槽)の目視点検を行い、異常がないことを確認します。定期的に点検することで、バスタブ(浴槽)の寿命を延ばすことができます。
3-3.定期的に見直すべきポイント
定期的に見直すポイントとして排水口の清掃があります。排水口には髪の毛や石けんカスが溜まりやすいので、週に一度はチェックする習慣をつけましょう。蛇口やシャワーヘッドも忘れずに清掃することが大切です。さらに浴室全体の換気状況も見直しましょう。換気扇のフィルターが汚れていると、効率が下がり湿気が溜まりやすくなりますので、定期的にフィルターの掃除も行うことで、清潔な浴室環境を保つことが可能です。
それぞれの設備に適切な洗剤を使って、清掃しましょう。
4.バスタブ(浴槽)の選び方
バスタブ(浴槽)の選び方は、生活の質を大きく左右する重要なポイントです。浴室は、毎日の疲れを癒すための空間であり、快適さと機能性は欠かせません。さまざまな種類がある中で、どのバスタブ(浴槽)を選ぶべきか迷ってしまうことも多いでしょう。そこで、自分にぴったりのバスタブ(浴槽)を見つけるためのポイントを解説します。
4-1.実際の施工例から学ぶ選び方
実際の施工例を参考にすることで、より具体的なイメージが湧きます。 セラトレーディングのウェブサイトでは、実際に商品をご採用いただいた方の事例を多数掲載しています。実際の事例を見ることで、自分のニーズに合ったバスタブ(浴槽)選びや空間づくりができるでしょう。
4-2.アフターサービスの重要性
バスタブ(浴槽)選びでは、アフターサービスも見逃せないポイントです。商品の故障やメンテナンスが必要になったとき、迅速で適切な対応が求められます。セラトレーディングでは、 TOTOメンテナンスでの修理が可能です。アフターサービスの心配もなく、長く安心して使えるバスタブ(浴槽)を選びましょう。