金沢市 加賀麸司 宮田

絞り込み検索

2010.10.25
  • 「加賀麸司 宮田」本店の背後に住居部分が重なる。
  • 浅野川に面した2階デッキ。

伝統の継承と更新

古都・金沢の中でも、歴史的街並みが残る浅野川の流域。その一角に建てた、金沢で古くより食される‘加賀麸’の販売を行う店舗と、クライアントが住まう住居である。
歴史が残る街並みや、浅野川の景観という周囲の環境と調和させながら、いかに創業明治8年の老舗の本店にふさわしい「佇まい」を表現するかが、この建築のポイントとなった。

その実現のために出したキーワードは「無為」。
金沢伝統の職住一体となった町家を範とし、あくまでその既にある形式にしたがって、余計な表現はしない。そのうえで、材料と技術は現代のものを使用し、「いわゆる‘和風’ではなく、‘和の精神’を持った現代の表現としたい」というクライアントの要望にも応えるかたちとなった。

住居においては、浅野川の景観を室内に生かすつくりとした。
川に面した部屋や浴室は勿論、中庭に面した窓など他の部屋でも移ろう四季折々の風情を楽しむことができる。

加賀で愛される「麸」という食材の持つ優しさや正直さを、浅野川の流れとともに感じられる建築である。

店舗

  • 「ふ」一文字の暖簾。藍染の仕上げは色褪せがしない。風に揺れる車麸がオブジェのよう。
  • 本店内部は経年変化する素材を選んである。
  • 楚々とした室内にデュラビット社の洗面器が似合う。

住居

  • 静かに流れる川の名は浅野川。通称「おんな川」、時々暴れる。
  • 本店から住居への前庭。職と住の結節点。
  • 間口2間奥行き12間の室内。川向こうの家の庭までがインテリア。
  • 光は、床や天井に反射して室内の奥へ届けられる。
  • 川に面した居間。壁の背後に浴室。
  • 川に面した浴室。庭と一体化している。
  • 洗面室の鏡に葉陰や川面が揺れる。さわやかな朝。
  • 極小トイレットの重装備。
  • ウェットな壁にクールな機器の対比。浮遊する洗面器。
  • 2階寝室から階段室へ。20メートルの視線。
  • プライベートデッキのある主寝室。川に開かれている。
  • 穏やかな光の化粧室。

設計事務所

松島健建築設計事務所

住所 〒920-0967 石川県金沢市菊川2-1-11-105
TEL 076-262-5652
FAX 076-262-6942
URL http://www.ma-archi.jp/
代表者 松島 健
担当者 松島 健、西野 敬子

建物概要

名称 加賀麸司 宮田
所在地 石川県金沢市
施主(事業主体) 加賀麸司 宮田
設計(監理) 松島健建築設計事務所
施工 株式会社 豊蔵組(担当 中田光栄)
工事期間 2010年2月7日~2010年7月31日
建築用途 店舗付き住宅