借景と影絵の家
敷地は街路樹、街路灯が美しく、四季の移り変わりを感じながら散歩やマラソンを楽しむ人が多い閑静な住宅街である。
プライバシーを保ちながら、借景としてこの景色を取り込み、しかしよくある借景の住宅ではつまらないので、夜は周囲に対し景色を与える住宅としたい、ということから設計がスタートした。
1階に玄関と車庫、2階から住宅とし、プライバシーを保ちながら、夜景や街路樹を楽しめるよう配慮した。
周囲に対しては、通行人が観て楽しめるようバルコニーをライトアップし、レリーフ加工した手摺が影絵のように見える演出を施している。この演出により、他にはないこの住宅の独自性を出せたと思っている。
また、階段は登るだけの物ではなく、見せる階段を作ろうとストリップな階段に。視覚的にも楽しめるような階段とした。
リビング・ダイニング・キッチン・洗面脱衣・トイレは廊下を作らず、どこからでも見渡せるようにし、日常の生活で安全に子供3人を育てられる配慮も加えた。
そのため、洗面器やトイレなどの水まわり器具には、来客時に見られることも想定しスタイリッシュなデザインのものを採用している。