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床材には厚み21mmのオーク材を使用。断熱性も高く、この厚みが次の100年へ継ぐ床となる。また建具は断熱効果の高い檜木製ペアガラスにて製作。全開口の開放的な窓を選定している。 -
日本の伝統美を思わせるなぐり仕上げのキッチン扉に、水栓はセラトレーディングのアクサースタルクをセレクト。
1884年建築 伝統を継ぐ家
築130年の木造住宅である。長年にわたり家族を支え続けた家は、屋根や壁いたみがひどく隙間風や雨漏り、部屋ごとに違う段差など多くの問題があった。家を受け継ぐ子どもや孫に自分達と同じような苦労をさせることはできないとリノベーションを決意。
古民家ならではの佇まいは圧倒されるものがあり、古き良き伝統的な日本建築の美しさを残しつつ、現代性を融合させた次世代へ受け継ぐ空間作りを目指した。
味わい深い梁や柱、建具はそのまま活かし、外壁、軒は棒漆喰の仕上げ。内部は漆喰の美しさを活かしつつ庭と一体となるように、全開口木製窓やガラス床を設け、空間の連続性を意識している。
孫たちが怖がっていた蔵は、ロフト付きの子供部屋として再生。ビタミンカラーのアクセントウォールで元気なイメージに改修した。
広い開口部によりリビング・ダイニングでは日当たりが改善し、家族の集う時間が増えたと言う。耐震改修、次世代省エネ・創エネ改修、そしてバリアフリー改修工事を行い、どの世代にとっても住み心地のよい空間を実現できた。