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サンルームが欲しいというご主人の要望にお応えし、リビングキッチンとの仕切りには、ルーバー入り建具を採用した。ルーバーの角度や建具の開閉により、サンルームが内部化したり外部化したりする。アウトドアチェアに座り星を見ながらお酒を飲んだり、風に当たりながら本を読むことができる空間であり、暮らしに豊かさをもたらしてくれるスペースである。
多様な居場所があるワンフロア
築40年を超えた69m²のマンションの1室を購入し、スケルトン状態に解体して暮らしの場を再構築した。平面構成は真ん中にクローゼットや浴室などが納まったコアがあり、リビング・サンルーム・ワークスペース・小上がり・サニタリースペース・パントリーがつながり、ぐるっと回遊できる間取りである。壁で仕切らず全ての空間を見通せて、風も抜ける。夫婦二人が程よい距離感を持ちながら過ごせるワンフロアとなっている。
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土間キッチンがサンルームまで続く。キッチンは使いやすさを一番に考えた。シンクは自らデザインし、水栓はステンレスヘアラインのシンプルなデザインで、スパウトが長く使いやすいセラトレーディングの商品を導入した。 -
リビングとキッチンの間の下がり天井は、梁を隠し配線などをまとめ、空間に強弱をつけると共に、すっきりした印象にしている。その下のモルタルカウンターは、料理時の作業台と家電収納を兼ね、リビング側からはテーブルとしてマルチな働きをする。陽当たりのよいサンルームは、室内のランドリースペースとしても活躍する。