和室からの眺め。朝は土間に日が差し込み、とても気持ちの良い光景が広がる。好みの家具やアウトドア用品を並べたり、リビングよりも少しラフに使ったりすることができる。上がり框の段差に腰かけて、本を読むことも。
好きなものに囲まれる暮らし
築38年のマンション一室の改修。
設計者の自邸である。
和室と繋がるラフに仕上げた大きな玄関土間と、南側に位置するすっきりとした印象のLDKは、時間帯や気分に合わせて居場所を変えることができるように二面性を持たせている。
以前から所有している家具や工芸品に使われている、楢、栗、チーク、栂、白樺、シナ、ラワン、和紙、磁器、陶器、真鍮、銅など、様々な異素材を、家具を配置するように一定のルールを持って空間に点在させていくことで、異なる表情をもった空間を繋いでいく役割を持たせた。
障子越しに感じる朝日、日中暖かくうたた寝してしまう南側のリビング、北側の少しひんやりとした空間で飲む夜の温かいコーヒー。
一日を感じながら、ゆったりとした、好きなものに囲まれる生活が始まった。