光と風が通り抜ける2階建てワンルームハウス
敷地は東京でありながら自然豊かな緑が見えるロケーションである。その眺望を最大限に活かすことを一番に考えて、出来る限り大きい開口部を設ける計画となった。外観は、軒天を木張りとして外に張り出したバルコニーが、片流れ屋根のシンプルな家のアクセントとなっている。室内は、部屋や収納の扉をすべて引戸とし、全体が吹き抜けで繋がる大きなワンルームの開放的な空間となっている。内外共に白色の漆喰壁と木材で自然素材を使用した構成となっており、外はインターフォンカバー、内は照明や引戸の取っ手、タオルバーなどは経年変化も楽しめる真鍮を用いてアクセントとしている。朝陽と緑を望む洗面空間は、造作のカウンター、DURAVITの洗面ボウル、HANSGROHEの水栓により、ミニマルながらも品良く存在感がある。建具や手すりは友人の職人に製作してもらい、作図と塗装は自ら行った。庭には季節感のある植栽を植えて、隣接する土地の木々と合わせて季節による自然の移ろいを楽しんでいる。