東京都 羽根木の住宅

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2021.10.01
  • 2×4住宅をリノベーションした住宅。2×4は木造軸組工法と異なり、改修の自由度が低いため、基本的に、既存建物の形状はほぼそのままで、細かい調整を行った。外壁は吹き付け工法。周辺住宅の外壁の色をサンプリングし、閑静な住宅街に違和感のない佇まいになることを目指した。

環境性能と豊かな質感を持つ境界に更新した2×4住宅リノベーション

羽根木は環状7号線から1本入った閑静な住宅街で緑も少なくない。昔からの森を出来るだけ残し、職住近接の有名建築家による集合住宅が集まっているエリアもあり、小商いや仕事場での使用を意識した、街並みに参加する佇まいを目指した。そのため、1階には内土間のある部屋を設け、外土間のあるテラスから直接アプローチできるようにしている。また外壁色は周辺の外壁を色見本でサンプリングし、多く採取された色を一段階濃くしたものにした。

外皮においては、基本的な性能である構造、断熱、採光通風に加え、現象的な効果を壁に付与させることを試みた。そこで壁と同じ天井高いっぱいの布を張った建具を用い、電線など視界のノイズが多い周辺の風景に帳をかけて、布を通して窓からの光が行灯のように灯る、閉じつつも柔らかい光に満たされた静謐さを獲得した。この建具を布襖と呼んでいるが、元は布框戸という布を張り替えられる建具を改良したものである。それに興味を持った友人の建築家から、同じくリビタとの仕事である〈鷺宮の家〉(設計:能作淳平)で、開口部の断熱障子として框戸に見えない布張り建具の依頼があった。このときは、既存アルミサッシを利用することから断熱性を向上させる意味合いが強かった。今回は、2×4住宅であることを意識して、開口部にフィットさせるのではなく壁の一部としての建具とした。

この他、前述の布框戸・布屏風・木のドアノブやレバーハンドルやつまみなど、建具は全て我々が生産しているものを用いている。これにより、住宅全体としての質感に変化をもたらしている。また、本計画の事業主のリビタからの提案で、セラトレーディングのスタルクシリーズの洗面器を2つ並べて採用した。

  • 2階LDKスペースは、広いワンルームとなっている。中央の左官壁は、既存壁。構造的に抜くことが出来ず、仕上げを工夫し端部に丸みを与えて存在感のある壁にした。
  • 開口部の室内側には、天井高いっぱいの高さの布を張った建具を設けた。これは我々が運営している建具メーカー「戸戸」で取り扱っている布框戸をカスタマイズしたものである。また左官壁は、リビングとDKスペースをゆるく仕切りつつ、室内の流動性を高める役割も果たしている。
  • テラスに面した浴室と繋がる洗面空間をセラトレーディングの商品が美しく演出している。今回は建物の面積が大きいことから、洗面器を2つ並べて設置していた。
  • 浴室はFRP防水による在来工法でつくった。洗面所からテラスへ通り抜けするために、このような造りにした。

設計事務所

一級建築士事務所 Camp Design inc.

住所 〒153-0041 東京都目黒区駒場3-11-11-301
TEL 03-6416-8211
代表者様 藤田 雄介
ご担当者様 藤田 雄介
URL http://www.camp-archi.com/

建物概要

名称 羽根木の住宅
所在地 東京都世田谷区
施主 株式会社 リビタ
統括設計 Camp Design inc. + OUVI
施工 青木工務店
工事期間 2019年7月~2019年11月
建築用途 住宅