デザイナーのためのヨーロッパホテルガイド 〜水まわり編〜 Vol.93

ホテル・ド・ビアンクール(フランス・アンドル=エ=ロワール)

2016/06/01

Hotel De Biencourt

Add:7 Rue Balzac, 37190 Azay-le-Rideau, France
Tel:+33 (0)2 47 45 20 75
Fax:+33 (0)2 47 45 45 91 73
E-Mail:contact@hotelbiencourt.fr
URL:http://www.hotelbiencourt.fr

チャーミングな全17室の「ホテル・ド・ビアンクール」(3つ星)はロワール・アンジュー・トゥレーヌ地域自然公園内アゼー・ル・リドーの街にある。ロワール河支流のアンドル川中洲に建てられ、文豪バルザック(『谷間の百合』)が、「ロワールの真珠」と称したアゼー・ル・リドー城まで100mという、観光にも理想的なロケーションだ。ルネッサンス様式の華麗な古城。バルザック通りに軒を連ねるホテルの名前は、フランス革命中にオーナーとなり、城の改修を行い、ロマンティックなイギリス式庭園も造った自由主義者の貴族シャルル・ドゥ・ビアンクール (Charles de Biencourt) に由来している。

歴史を遡ると、16世紀には「シェヴァル・ブラン」(白馬)という名の宿だった。そして今のテニスの先駆となったジュ・ド・ポーム(ラケット状の道具を使いボールを打ち合う)の競技場になり、後にナポレオン3世のフランス第2帝政期には、男子と村の上流家庭の女子の通う学校となる。18世紀の校舎の建物ということで、リニューアルデザインも、学校に関するユーモアたっぷりのグラフィックデザインエレメントが壁のあちこちに現れ、それは楽しい。家族連れなど自由に持ち込みで食事もできるダイニングルーム(朝食もここ)や各種ドリンクをセルフサービスできるラウンジ、また通りに面した棟と奥の客室だけの古典的建物を結ぶ中庭の存在が最高だった。まるで自宅の庭のように夜にはワインを楽しめる。中庭の雰囲気がよすぎてボトル1本ではすまないことだけが難点の宿だ。

ホテル・ド・ビアンクールからほんの数分歩くとアゼー・ル・リドー城が目の前。

ユイメ(Huismes)の「メゾン・マックス・エルンスト」が、現代美術ファンにはきっと大感激するに違いない。1955年から1968年までエルンスト夫妻の住居兼アトリエだった。当時の面影を残し、今でも芸術家がアトリエのベンチに腰掛けている姿が想像できる。庭も美しい。(見学希望を前もって連絡し管理人と時間を約束した方がいい)
http://maison-max-ernst.org/