今回は2019年11月にリニューアルオープンした「環翠楼 別館（KANSUIRO ANNEX）」をご紹介します。
箱根七湯の1つに数えられる塔ノ沢温泉にあり、創業約400年の歴史を有する老舗旅館「環翠楼」の別館ですが、本館より歴史は古く、当時の躯体は残しつつ現代風にリノベーションされた新しい宿泊施設です。
本館・別館ともに、登録有形文化財に指定されています。
箱根湯本からバスで3駅という好立地、車のない方でも気軽に行けるところも魅力ではないでしょうか。
■客室
木造3階建ての客室はわずか8室のみ。
全てのお部屋がベッド付きの数寄屋造りですが、それぞれのお部屋で間取りも趣も異なります。
今回ご紹介するお部屋は3階の301号室です。
ベッドの足もとにある「すだれ」も粋なアイテムですね。
角部屋にはそれぞれ廊下があり、片側の突き当りには冷蔵庫、もう片側には洗面コーナーがあります。
セラトレーディングで取り扱っている、ドイツ・ DURAVIT社の洗面ボウルとイタリア・ ZUCCHETTI社の水栓金具をご採用いただきました。
ヨーロッパの商品が和の空間に溶け込んでいます。
そして広く長い廊下だからこそベッセルタイプの洗面ボウルが存在感を放っていました。
■パブリックスペース
同じ3Fにはパブリックスペースがあり、ちょっとした書籍も置いてあります。
静かに流れるジャズのBGMとともにゆっくりとした時間を過ごすことができます。
■レストラン
趣のあるこちらの空間でいただけるお料理はなんとイタリアン！
こだわりのワインも多く取り揃えています。
■温泉
別館は男女ともに、お肌にやさしい源泉かけ流しのアルカリ単純泉の露天風呂のみになります。
季節の移ろいを感じつつ、目の前にある滝の音を聞きながらずっと入り続けられます。
また別館に宿泊のお客様は本館の温泉も利用可能となっています。
こちらは内風呂・露天風呂を兼ね揃え、内風呂は大正ロマンを感じさせるレトロな空間です。
こちらの旅館には「湯番」と呼ばれる温泉管理のスペシャリストがいらっしゃり、毎日源泉の湯温や気温に応じてお湯の温度を調整しているとのこと。
長年の経験とその努力のおかげで、夏でも冬でもベストな状態で入ることができるなんて本当にありがたいことですね。
実はこちらの脱衣室にもセラトレーディングのオリジナルボウル(現在廃番)と、デンマーク・ VOLA社の水栓金具をご採用いただいています。
館内のいたるところにステンドグラスがあり、こちらの共有トイレにも密かにドイツ・DURAVIT社の手洗器をご採用いただいています。
歴史ある有形文化財の木造建築に洋のテイストが融合された「環翠楼 別館」。
温泉の効能だけではなく五感を研ぎ澄まされる空間に、身も心もリフレッシュできました。
