オーストリア

ザ・リッツ・カールトン ウィーン(オーストリア・ウィーン)

ホテル情報

The Ritz-Carlton, Vienna

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Schubertring 5-7 1010 Vienna, Austria
TEL
+43 1 311 88
FAX
+43 1 311 88 889
E-Mail
vienna@ritzcarlton.com
URL
http://www.ritzcarlton.com/ja/Properties/Vienna/Default.htm
19世紀の宮殿的建築4棟から成る「ザ・リッツ・カールトン ウィーン」。

ウィーン旧市街を囲むリングシュトラーセ(環状大通り)には、19世紀の美しい歴史的建物が次々と並ぶ。「ザ・リッツ・カールトン ヴィエナ」は、この環状大通りの東部に位置するシューベルトリングに面する。この辺りは市民公園に近く、ライフクオリティーの高さから、当時の富裕層が競って豪邸を建てた。
現在のホテルは歴史的建造物保護法下に置かれる個性的な宮殿的建築4棟が連結され、1つのホスピタリティ・コンプレックスを構成する。正面ファサードを見ると、建物によって窓の位置が異なり、ホテル館内のフロアに段差があるのも頷ける。ルネサンス、バロック、ゴシックをリバイバルさせた歴史主義の建築、その伝統と今日が融合する時を越えたラグジュアリーホテルだ。(43スイートを含む全202室)

コンプレックスは2005年まで、オーストリアの大手銀行に使われていた。改装され、5ツ星ホテルのオープニングを祝うまでの道は、容易ではなかった。(建築事務所:HOFFMANN - JANZ、Architekten FRANK & PARTNER)シャングリラホテル進出のはずが突然キャンセルとなり、1年半も幽霊屋敷だったのを思い出す。カザフスタンの投資グループが救い主となり、120ミリオンユーロで不動産を買い上げ、リッツ・カールトンを誘致できたのだった。

ホテルのロケーションは、空港からのアクセスがとても便利だ。ウィーン空港からCAT(シティエアポートトレイン)に乗り、ノンストップ16分でミッテ駅に着く。キャビンケースだけなら、そこからすぐ向かいのウィーン市立公園を散歩していき、10分もかからずホテルに着く。公園にはウィーン観光ガイドに必ず写真が載っている、ワルツの王様ヨハン・シュトラウスの黄金の像やシューベルトの像等があり、公園を抜けてすぐのベートーベン広場(ホテルの裏側)にはベートーベン記念碑と、ホテルへの道上でウィーンが誇る数々の有名な作曲家の像とご対面でき、宿に着く前に音楽の都に来たぞ!という実感を味わえたのも嬉しかった。

インテリアはペーター・ジリング&アソシエイツ・ホテルインテリアデザイン(Peter Silling & Associates Hotel Interior Design Ltd)が担当。カペラホテルグループなど多くの最高級ホテルを手掛け、以前はケルンを拠点にしていたが、現在は活動が国際的になり、香港に本社を構える。ジリングはカリフォルニアでデザインを学び、独立するまでミッソーニに6年勤務した。「グランドホテルはゲストがラグジュアリー度を五感で認識し、五感で経験できなければなりません。フォルム、マテリアル、空間コンポジションに対する好感、喜びを感性的に堪能できてこそ、居心地よく思われるのです。」と言う。

フィアカーと呼ばれる観光馬車や、スペイン式宮廷馬術学校のリピッツァナーという白馬など、ウィーン独特の馬文化。ロケーションのリングシュトラーセの環状道路の輪のフォルム。大通りの並木の木の葉。これらからインスピレーションされた「馬」「輪」「葉」の3つのテーマがインテリアにデザイン解釈された。

大通りから見て左前方、シューベルトリング5番地の建物は、1866年「貴族カジノ」として開館。(設計:ヨハン・ロマノ・リッター・フォン・リンゲ)カジノといっても今でいうカジノではなく、英国の紳士クラブをお手本にしたオーストリアの青年貴族や軍人の集いの場であった。今はホテルのメインエントランス、レセプション、ロビーラウンジ等になっている。
リング状のモダンなシャンデリアや壁を飾る馬の絵画、ホテルに入った瞬間からテーマが明らかになる。オールデイダイニングの「メラウンジ」(Melounge)、ウィーンならではのミルクコーヒーのメランジェを捩って名付けられたと察する。このロビーラウンジの壁はカラフルな木の葉の絵が飾られ、天井には3万ユーロ分の金箔で木の葉が描かれた。金を使ったのにはここにホテルの前身である銀行の金庫があったのを暗示してもいる。

右側前方のシューベルトリング7番地の古典的建物は、エルツェルト宮殿と呼ばれる。建築家アントン・エルツェルトが1865年に自邸として建設。今は通りに面して、カジュアルエレガントな最高級ビーフのレストラン「Dストリクト(DSTRIKT)・ステーキハウス」や「Dバー」(D-Bar)があり、夏はウィーンでシャニガルテンと呼ぶオープンテラスで賑わう。レストランでは12種類のステーキナイフから好きなのを選べるのがミソ。インパクトの強いマテリアルや色彩のコンビのバーは、クリエイティブなカクテルで、オーストリアの最有力グルメ雑誌のベストホテルバーに選ばれている。更に各種バンケットルームは「クリスタル」をテーマにデザインされ、エジプトから運ばれた2.5トンものクリスタルが壁を煌めかせる。

右後方ベートーベン広場2番地の建物は、1869年建築家フリードリヒ・シャハナー設計で、ボルケンシュタイン宮殿、悪よけに獅子の頭がファサードを飾る。

左後方ベートーベン広場3番地、ローマのファルネーゼ宮殿を模したファサードの建物に、ホテル内の建築的ハイライトが隠れる。修復された階段室は、上り下りを何度も繰り返してしまうほどの美しさ。かのウィーン楽友協会の天井画で有名なアウグスト・アイゼンメンガーによる天井画も印象深い。4Fホールの暖炉を飾るノアの箱船のレリーフも、国立工芸美術館でなく、ホテルにあるのが不思議なくらいの衝撃的作品である。ネオルネサンス様式のグートマン宮殿はカール・ティーツ設計で1871年に完成。オーストリア=ハンガリー帝国時代に石炭業者として富をなしたヴィルヘルム・リッター・フォン・グートマン家の館だったが、ユダヤ人のためナチスに略奪されるという悲劇が起こったのも史実である。
グリーク・キー(メアンダー雷文)の文様も床や客室の什器等にも多く登場する。フランツ=ヨゼフ皇帝が、帝国と自分の権力の象徴に好んで使った文様でもあり、ここでは古代ギリシャへの思慕を表し、無限、永遠、平和を象徴している。

ホテルは5年前にオープンして以来、世界のVIPにも愛され、ロビー・ウィリアムズもオーストリアのツアーでは、いつも家族とここに滞在。『ミッション・インポッシブル5』の撮影で、トム・クルーズも滞在している。ワールドプレミアの時は、ウィーンの街を一望できる屋上の「アトモスフィア・ルーフトップ・バー」(Atmosphere Rooftop Bar & Lounge)が貸し切りされた。この屋上テラスでは、シャンパーニュはマグナムボトルから注がれる。プレジデンシャルスイートは広さ190㎡、四季をテーマにした19世紀の天井画がリビングルームを見下ろす。階段室と同じアイゼンメンガーの名作で、まさに美術館に泊まるようである。私達には宝くじでも当たらなければ鑑賞不可能なこの天井画、こちらの動画でちょっとだけ御覧頂けます。
http://www.ritzcarlton.com/de/hotels/europe/vienna/rooms-suites/presidential-suite#fndtn-Video

シューベルトリングに面するメインエントランス。夜はライトアップされる。
エントランスホール。馬やリングといったインテリアデザインのメインテーマがここにも登場。

ホテルの建築モデルが展示される。
エントランスからステップダウンし、2層吹き抜けで、ユニークな木の構造のレセプションホール。

上部、U字型を描く構造の木の隙間から、レセプションホールを見下ろせる。

レセプションの反対側にオープンに続く、オールデイダイニングの「Melounge Lobby Lounge」。木の葉のモチーフがデザインのポイント。
天井には金箔の木の葉が輝く。

「D-Bar」は、オーストリアの最有力グルメ雑誌でベストホテルバーに選ばれている。
バーとレストランの間にあるエントランス。

ホールにはレストラン専用レセプションも。
リング大通りに面しているので、カーペットにもリング、円形が楽しくアレンジされた。

高級でもカジュアルなオーストリアミートのステーキハウス「DSTRIKT」。レストランのインテリアは天井のメタリックな造形が最も印象的。

レセプションホール&ラウンジ上階の各種イベント用ロビーラウンジ。

「クリスタル」という宴会場の名の通り、イベント用フロアは、全部で2.5トンものエジプトからのクリスタルが壁を煌めかせる。
グリーク・キーのパターンが、フローリングにも見える。古代ギリシャを示唆し、無限、永遠、平和を象徴。

ネオルネサンス様式のグートマン宮殿部に美しく保存された階段室。ウィーン楽友教会の天井画で知られるアウグスト・アイゼンメンガー作のパラダイスの天井画。
グートマン宮殿4Fの歴史的暖炉のあるホール。ノアの方舟のレリーフが素晴らしい。

客室へのエレベーター周りも、歴史を実感させる重厚な空間。
エレベーターから部屋への廊下の間には、まるでリビングルームに使ってくださいとでもいうような各階毎に異なるデザインのホールがある。

一番リーズナブルなデラックスルーム。バスルームへのドアや、什器の表面にもグリーク・キーのパターン。

部屋のカーペットも木の葉のパターン。
立体的な幾何学パターンのベッドヘッド。

まるで襖絵からインスピレーションを受けた絵画のようなウォークインクローゼットの引き戸。

ダークな木の扉を開けると、ライトグレー&ダークグレーの大理石張りの清楚でゴージャスなバスルーム。左右対照に並ぶシャワーとトイレの曇りガラスの扉に、木の葉パターンの透かしが入る。

この階段を上ると、屋上テラスからウィーンの街を一望できる「アトモスフィア・ルーフトップ・バー」。写真は真冬だったので、夏のにぎわいを想像してください。

2017/10/02時点の情報です

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