アンティーク煉瓦、テラコッタタイル、無垢材。表情ゆたかなテクスチャーが、長い時を隔てたような趣をつくりだす。 厳選した煉瓦やタイルのアンティーク感と、プロ用厨房機器のメタリック感が調和するキッチン。異なるテクスチャーが互いを引き立て合う。
ロフト・アパートメントのような家
アメリカをはじめ欧米で暮らしていた施主の理想は、古い工場や倉庫を改装したNYのロフト・アパートメント。
ラフで伸びやかな心地よさと、長年の時を刻んでいるかのような趣が共存する住まい。 それらを叶えるため、築37年のマンションをリノベーションするプランニングをスタートさせた。
こだわったのは、素材の使い方である。
アンティーク煉瓦や、ワックスの塗り方を調整したテラコッタタイルで古びた風合いを演出し、老舗レストランの厨房のように使い込まれた味わい深いキッチンに。
ただ素材を使うのではなく、煉瓦の目地を粗く仕上げたり、浮づくりの無垢材をナタで傷つけたりと、素材にひと手間かけたことも、経年を演出するためのポイントとなっている。
また、間取りにも工夫を凝らし、ゲストにおいしい料理を提供しやすいよう、LDKを見通せる位置にキッチンを配置した。
キッチンの正面には眺めのよい景色が広がり、料理好きな施主にとって、使い勝手がよく居心地のよいスペースに生まれ変わった。
好みのモノとデザイン、理想のライフスタイルを考慮し、ゼロから構成した住まいは、1人でも友人と過ごしても、最高の心地よさを約束してくれる。