神奈川県 .8 HOUSE

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2015.11.02
  • この家の中心に幅4.5m、奥行き1.15mの巨大なテーブルを設置した。そこは家族が集まるとても大切な場所。好きな椅子を選んで、好きな場所で食事をしたり、一部がワークスペースになっているため、持ち帰った仕事も快適に処理することができる。リビングにはあえてソファは置かず、使い方を自由に選ぶことができる。

.8 TENHACHI HOUSE CONCEPT

.8 TENHACHI HOUSE CONCEPT

新しい家のあり方とはどのようなものだろうか。
設計者の自邸であり、東京近郊にあるマンションの一室のリノベーション。67㎡のコンクリートで覆われた四角い空間の中で、家と生活についての思考を実現化した実験的プロジェクトである。

このプロジェクトでは、常識的な「家」に定義されている利便性から必要不可欠な要素のみを残し、また利便性とは異なる空間の豊かさを最大限に引き出すことを試みた。

この住まいのテーマは大きく2つ。

テーマ1:「余地」
場所や家具に、「ここは食事をするところ」、「ここは勉強するところ」といった役割を規定せず、自分で好きな場所を選択できる「余地」のある空間となるよう配慮した。

例えばこの家の中心には4.5mの大きなテーブルがある。
このテーブルでは、調理や食事、あるいは作業をする、キッチン、ダイニング、スタディースペースの領域が緩やかで、フレキシブルに使うことができる。

テーマ2:「つながり」
家とは、privateな行動と、publicな行動が入り交じる場所である。その2つの行動をつなぐ役割として、2つの大きな箱が配置された。2つの箱は、家の中にあるもう一つの家のようである。箱の中は、privateな領域で、箱は大きな開口部によって、外のpublicな空間と緩やかにつながっている。

白い箱は寝室であり、他の空間より床や空間の高さの差をつくることで、ねぐらのような囲まれた安心感のある場所となっている。開口部は、部屋の風の通り道を作っている。

木の箱は、浴室・洗面室であり、内部は白い空間となっている。バスタブやシャワーが舞台の主役であり、まるで立体的なフレームが奥の風景を切り取っているかのよう。通路に隣接しているフレームの面は出入り口が立ち上がり、空間を切り分け、一方でつなげている。

家の中の壁は、全て天井より低く、個々がオブジェクトとして独立し、形やサイズが不揃いである。床と壁のフローリングの目地を斜め45度方向に統一することで、不揃いなボリューム感が調和し、一体感を出している。

  • 既存のキッチンを移設して改造した。面材の上には4mmの突き板を貼り、引き手を設置。足場板で作った天板は、手触り感がとても心地よい。
  • 機能性はもちろんデザイン性も兼ね備えたキッチン。目立つ場所だからこそ、特にこだわりを持って作り上げた。
  • 天井の高さを有効に活用して寝室の高さを抑え、ロフトを作った。寝室は低めの天井と壁に囲まれて落ち着きがあり、ロフトスペースは子供の特別な遊び場となっている。
  • お風呂は廊下に面して設置している。お湯につかるドライ(風呂スペース)とお湯を浴びるウェット(シャワースペース)を完全に分けることで、このようなプランが実現した。バスタブは動かせるので掃除がしやすい。
  • オリジナルでデザインした木製の洗面台。セラトレーディングの水栓と衛生陶器をはめ込んでいる。
  • シンプルなシャワー空間。レインシャワーは毎日浴びていても全く飽きない。
  • 斜めに貼ったフローリング貼りの壁の中にはトイレが隠れている。無機質なコンクリートの質感が温かみのある木の素材感を引き立てる。
  • 帰ってきて荷物をさっと置くことができるオープンクローゼット。なんでも気軽に置けるところがよい。
  • 玄関は、既存の仕上げを剥がして、中古の足場板を壁に貼った。愛用の自転車を壁掛けし、アンティークショップで見つけてきた照明で演出をしている。

設計事務所

.8 一級建築士事務所

住所 〒216-0005 神奈川県川崎市宮前区土橋1-21-7-202
TEL 090-9158-4470
代表者 佐々木 倫子, 佐藤 圭
ご担当者様 佐々木 倫子 ,佐藤 圭
URL http://www.ten-hachi.com/
写真提供 ROOMBLOOM

建物概要

名称 .8 HOUSE
所在地 神奈川県
施主 S邸
設計 + 監理 .8 一級建築士事務所
施工 株式会社 シームレス
工事期間 2014年9月~2014年12月
建築用途 住宅