富山県 消滅集落のオーベルジュ「Cuisine régionale L’évo」

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2022.01.05
  • ミシュラン二つ星を獲得した「Cuisine régionale L’évo」。
    オーナーシェフ・谷口英司氏が、10数名のスタッフと共にこの地へ移住し、開業したオーベルジュ。

消滅集落のオーベルジュ「Cuisine régionale L’évo」

人口わずか500人の富山県南砺市利賀村に、かつて存在した集落である「田之島」。一度は消滅したこの集落を、まるごとホスピタリティの空間としてデザインした、究極の地産地消を目指したオーベルジュ。地域に根差した文化や建築様式を読み取りデザインすることで、この場所ならではの新しい風景をつくった。

素材を大切にするこの施設では、食材はもちろん、水にまでこだわっている。周辺の山間から集められた澤水によって活動が成り立つこの施設において、衛生器具は、ここでの体験を演出する重要な役割を担う。土着的な建築デザインの趣に馴染みながらも、ラグジュアリーな宿泊空間を演出できる器具を模索する中で、洗練されたフォルムのグレー色の陶器に辿り着いた。施設の空間を象徴するデザインのひとつとなった。

  • 利賀川の谷筋に沿うように建ち並ぶ施設群。周囲の山間から澤水が集められる。この地に大切に引き継がれた水源こそが、ここでの活動を可能にした。
  • 豪雪地ならではの“雪割”の設えを翻訳してデザインした「地域の屋根」が、施設の外観をつくる。土着的な建築様式や文化を読み取り、現代的に用いることで、この地ならではの歴史と調和する、新しい地域の景観をデザインした。
  • オーベルジュのロビー受付。富山湾の魚の皮をつかったペンダントライトや、地元企業のつくるセメント板を用いた受付カウンターなど、地域の素材をふんだんに盛り込んだインテリアデザインにした。
  • オーベルジュのロビーからは、谷筋に沿った山間の景色が一望でき、水のせせらぎを感じることができる。
  • レストラン内観。地元作家による、洗練されたモダンなデザインの家具や器が、住宅スケールのアットホームな建築デザインを引き立てる。
  • コテージの間仕切りには、樹皮を残した木材や、この場所に建っていた建物の建具を用い、土着的で落ち着きのある客室デザインにした。
  • コテージ水まわりの什器は、周辺集落で実際に使われた古家具をアップサイクルし、この地に伝わる生活の記憶が感じられるインテリアにした。大切な「澤水」を提供する水まわり設備も、ここでの体験を演出する重要なデザインである。
  • グレーの陶器は、古家具の趣や、落ち着きのある壁の色調とも良く馴染み、かつ、古家具の民芸的なデザインとは対照的に洗練されたフォルムで、お互いの良さを引き立たせた。
  • 豊かな自然環境に包まれながら、洗練された家具や備品のデザインをたのしめる。シンプルでありながら、この地ならではのラグジュアリーな宿泊空間。

設計事務所

一級建築士事務所 株式会社 本瀬齋田建築設計事務所

住所 〒930-0044 富山県富山市中央通り1-6-9-4F
TEL 076-461-3064
FAX 076-461-3065
代表者様 齋田 武亨・本瀬 あゆみ
ご担当者様 齋田 武亨
URL http://samoarchi.com/

建物概要

名称 消滅集落のオーベルジュ「Cuisine régionale L'évo」
所在地 富山県南砺市利賀村
施主 株式会社 Dotok
統括設計 一級建築士事務所 株式会社 本瀬齋田建築設計事務所
施工 近藤建設株式会社
工事期間 2020年4月~2020年11月
建築用途 ホテル