船橋市の崖の上に建つ平屋の杉板型枠によるコンクリート打放しと2階建のコンクリート打放しによる住宅。玄関前には車が衝突しても被害が少ないよう植栽の目隠し壁(ヒンプン)を設けている。塀の表札は照明でライトアップされるガラスレンガで制作した。 木製玄関ドアの上部にガラスを入れて明るさを確保した玄関。土間にはベージュ色の御影石、杉板型枠によるコンクリートの打放し壁にはウォールナットの手摺を兼ねた花台を設けている。写真左側は土間収納の入口で、中には靴や傘などさまざまな物が収納される。
熱帯性ランを栽培するクライアントの家
東日本大震災でダメージをうけたご自宅の建替えである。よく海外のリゾートを旅されているクライアントは熱帯性のランを育てるのがご趣味で、一番日当りのいい敷地の南側に植物用のガラスの温室を配置し、北側に住宅を建てた。地震にも火災にも強い家を希望され、構造にはRC壁式構造を採用。コンクリート打放しの2階建てに杉板型枠による打放しのリビングルームが入り込む構成だ。北側に配置されたダイニングルームには、崖の上から西側に抜ける眺望がある。またダイニングルームにはハイサイドライトから南側の日光をふんだんに取り入れ、明るく開放感のある空間をつくることが出来た。クラシカルで洗練されたデザインがお好みのクライアントには、実際にセラトレーディングのショールームでデザインだけでなく質感や操作感のよい水栓金具や衛生陶器を紹介し、各所に採用してもらった。竣工後、「船橋リゾートを満喫している毎日です」とお便りが届いた。
壁や天井は主に漆喰塗りで、フローリングはウォールナット。写真は引越し後の様子で、観葉植物などが置かれている。 手元が隠されたペニンシュラ型のキッチンからは、料理をしながらダイニングルームと、崖の上からの眺望が楽しめる。
ご主人の書斎でもあるリビングルームから北側のダイニングルームを見た所。手前のリビングはご主人の希望で格天井にしたが、天井高が低めなので繊細に仕上げた。 家の北側に位置するダイニングルームは、ハイサイドライト(壁上部の窓)から直接日光を入れることで明るさを確保した。ただ、直射日光だけでは光のコントラストが強いので、ルーバーで反射させて光を和らげている。