引き続き2025年3月に開催された展示会ISHの様子について報告させていただきます。
前編では洗面ボウルの各社メーカーの展示を紹介させていただきました。
後編では水栓金具についてご紹介したいと思いますが、前回のISH2023でも傾向としても取り上げたボディやハンドルのスリム化が、今回はより一層進んだラインアップとなっているように感じました。
各社多くのカラーバリエーションがあるのは当たり前となっていて、カッパー色、ゴールド色が多くなった印象です。
最初に紹介するのは、HANSGROHE社(ドイツ)の商品です。
ブースは前回ご紹介したVILLEROY & BOCH社と並び、会場に入ってすぐのHall2.0に位置しており、ドイツを代表するメーカーが堂々と迎えてくれました。
HANSGROHEは常に賑わいを見せており、1週間絶えず多くの訪問者が注目していました。


HANSGROHEが披露した最新アイテムは、環境への配慮とデザイン性を非常に意識した新商品が多かったです。
節水技術の最終目標として「排水した水を循環させる未来」を展示しており、未来のスタンダードを担うHANSGROHEの意気込みが感じられますね。

新商品で特に注目を集めていたのは洗面ユニットのAvalegra AquaUnitシリーズ。
同社の洗面ボウルと組み合わせる一体型洗面器用水栓で、昨今トレンドのスリムなスパウトに加え、金具中央からは洗顔ができるようなシャワーを搭載していました。


続いては、同社のAXORブランドのブースについて紹介します。
「個性、クラフトマンシップ、サステナビリティ」をテーマに構成されたAXORブースは、まるで一つのアートギャラリーのような空間演出で来場者を魅了していました。


ボウルのデザインカラーが多く用意されており、アクセサリーを選ぶような感覚を楽しめる。
ボウルのデザインカラーが多く用意されており、アクセサリーを選ぶような感覚を楽しめる。

デザイナーのアントニオ・チッテリオ氏とのコラボによる「AXOR Citterio C」が存在感を放っていました。
無駄を削ぎ落としたフォルムと、手に取ったときの圧倒的な上質感が特徴で「時代を超えるラグジュアリー」を体現するシリーズとして注目されています。


続いてはドイツGROHE社の商品を紹介します。
ハイデザインの水栓金具やIoTを駆使したシャワーアイテムなどが展示されていました。
特に注目を集めていたのは「Purefoam」という新しいシャワーシステムで、ハンドシャワーヘッドから泡が出るという画期的な技術が搭載されていました。
ボタンを押すだけで、石けんが重さを感じさせない温かな泡に変化し、繭のような心地よさに包まれます。
さらに、5種類のリキッドから香りを選ぶこともできました。




次は、水栓金具の傾向として展示の多かった「スリム化」に注目して紹介いたします。
スタイリッシュな水栓金具として注目を集めていたのはDURAVIT社(ドイツ)のパトリシア・ウルキオラ氏によるデザイン「Balcoon」シリーズ。
前編でも紹介しましたが、バスルームアイテム全体のデザインに統一感があり、モダンさとエレガンスを融合させたプロダクトを実現していました。



特に、キッチン用水栓においてスリムなデザインの傾向が見られました。

KLUDI社(ドイツ) / Reefシリーズ
KLUDI社(ドイツ) / Reefシリーズ

LAUFEN社(スイス) / Twinplusシリーズ
LAUFEN社(スイス) / Twinplusシリーズ

GROHE社(ドイツ) / Essenceシリーズ
GROHE社(ドイツ) / Essenceシリーズ
全体的に形状はスタンダードでありながら、各社タイムレスな美しいデザインを目指しているように感じました。
また、カラーに関してもクロムよりもむしろカラーの展示が多く、カラーのラインアップが強みではなく当たり前といった印象を強く受けました。
全てのメーカーでサステナブルを意識した商品、技術が多く見られ、関心をもって視察させていただきました。
ISHで見たトレンドに沿った上質な水まわり空間が日本でも普及することを願いつつ、セラトレーディングでは、その実現のお手伝いをさせていただきたいと思います!