神奈川県 葉山加地邸

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2021.03.31
  • 海・山に面した自然豊かな場所に佇む葉山加地邸。外壁・屋根は保存を中心に修復した。

プレーリースタイルを再定義する(葉山加地邸)

国の登録有形文化財として登録された、1928年竣工のプレーリースタイルの邸宅をホテルにリノベーションしたプロジェクト。

当時の設計はフランク・ロイド・ライトの弟子の遠藤新。彼の作品のなかでも特にフランク・ロイド・ライトの直接的な影響が幾何学模様を駆使したデザインなどに現れている。わたしたちは歴史を継承しながらも、従来の保存という枠を超えて現代のライフスタイルに合致した新たなデザインを生み出すことを目標とした。

具体的には、文化財の最重要箇所は保存に徹したうえで、プレーリースタイルの哲学を表す幾何学をモチーフに新たなデザインを作り出し家具等様々な場所に活用した。また文化財保存に影響なく変更できる部分を活用し、地下に吹抜けの浴室をつくるという大胆なプログラムを提案した。浴室では歴史や様式を継承しつつ、現代的なシンプルさを表現するのに十分なデザイン性をもった水栓金具を選定した。

わたしたちが目指したのは、現代と過去との対話を表現し、新たな生活を楽しんでもらうためのデザインである。

  • アプローチから玄関を望む。照明やランドスケープの計画も監修し、プレーリースタイルの既存樹木を活かすよう再生した。
  • 室内として使われていた空間をオープンエアにしたテラススペース。中心には暖炉を設置。プレーリースタイルの柱の構成を応用して木製ブロックを積み重ねることで、どこに座っても向き合ってのコミュニケーションが生まれやすい空間とした。
  • サロン。家具・インテリアの仕上げは修復に徹する一方、現代的なライフスタイルに必要な光を間接照明で補った。
  • ビリヤードルームとして使われていたプレイルームは、プレーリースタイルの哲学を表す幾何学をモチーフに、スツールとテーブルをデザインし再生した。
  • 庭に面した八角形状のサンルーム。家具の補修を行った。
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  • 寝室はペンダントライト以外の寝具、テーブルなどすべてを新しくデザインした。和を感じるよう重心を低くし、繊細なディテールを表現している。
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  • 地下の浴室につながる通路。既存の天井張りを活かした空間。2枚のガラス扉で非日常的なスパ体験へとゲストを誘導する。
  • 浴室に隣接する脱衣洗面所。自然光を取り入れつつ、ガラス壁によって浴槽へとつながり、地下でありながらも明るく開放的な空間。
  • 天井を取り除き吹抜けとした浴室。建設当時の梁組みを見上げながら、2種類の湯を楽しめる(半分は寝ころび湯)。
  • 浴槽・床・腰掛けの全てを芦野石で仕上げた。洗い場には浴槽用の水栓金具を設置し、開放的な空間となった。

設計事務所

株式会社 カミヤアーキテクツ

住所 〒107-0062 東京都港区南青山4-10-4
TEL 03-6812-9545
代表者様 神谷 修平
ご担当者様 神谷 修平
URL https://kamiya-architects.com/

建物概要

名称 葉山加地邸
所在地 神奈川県三浦郡葉山町
施主 株式会社 ヨネヤマ
統括設計 株式会社 カミヤアーキテクツ
施工 株式会社 小川建設
工事期間 2019年9月~2020年3月
建築用途 住宅